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BCMの専門家や実務者による非営利団体であるBCI(注1)が「Supply Chain Resilience Report 2021」という調査報告書を2021年3月9日に発表した。これはBCIが主に会員を対象としてサプライチェーンの途絶(注2)に関するアンケート調査を実施し、その結果をまとめたものである。

この調査は現在BCIで毎年継続的に行われている調査の中では最も古く、今回が12回目となる。本連載でも2016年版から毎回紹介させていただいている(注3)。例年は11月に発表されていたが、今回は年をまたいで翌3月の発表となった。したがって「2020年版」が存在せず、2019年版の次が今回の2021年版となっている。

なお本報告書は下記URL(BCIのウェブサイト)にアクセスして、氏名やメールアドレスなどを登録すれば、BCIの会員/非会員を問わず無償でダウンロードできる。
https://www.thebci.org/resource/bci-supply-chain-resilience-report-2021.html
(PDF 72ページ/約3.3MB)

当然ながら今回の調査結果は新型コロナウイルスのパンデミックによる影響を多分に受けており、サプライチェーン途絶の発生状況なども例年の調査結果とは大きく異なっている。このような背景からパンデミックに関する新たな設問や、それらに対する分析などが加わっていることもあって、報告書の内容も多岐に渡っており、とても紹介しきれないので、本稿では特に事業継続の実務に関する部分をピックアップしてご紹介したいと思う。